築40年超の病院が1600か所超えている・・建て替えができない日本の現実

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2025-05-27

NHK

医療って「いつでも安心して頼れるもの」だと思っていました。
でも昨日2025年5月26日のNHKの番組を観て、その認識が少し揺らぎました。

全国にある病院のうち、実に1600か所以上が「築40年以上」
なかには築50年、60年を超えるところまであると聞いて、本当に驚きました。

救急搬送やリハビリ、高齢者医療などを担う大事な施設が、実は老朽化の波に飲まれ、“建て替えたくてもできない”という現実に直面している。

それはただの建物の話じゃなくて、私たちの命や暮らしの安心に直結する、とても大きな問題です。

番組内容はNHKページで閲覧することができます。

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えっ…あの病院も築40年超!?現実に驚いた夜

全国に築40年以上の病院が1600か所以上もある。この事実には本当に驚きました。

番組では、救急医療を担う大病院までもが老朽化している現状が紹介されていました。
普段気にせず通っている病院も、もしかしたらそのひとつかもしれないと思うと、身近な問題に感じます。

築50年、60年…それでも使い続ける現場

番組では、築50年以上の病院で診療を続ける現場の声が多数紹介されていました。

エレベーターの故障、雨漏り、老朽化した配管…そうしたトラブルをスタッフの手作業で補っている姿に、正直胸が詰まりました。
機器の不調は、時に診療そのものに影響を与えることもあります。それでも、「地域の患者のために」と踏ん張る医療従事者の姿勢に、頭が下がる思いでした。

身近な病院も“老朽病棟”かもしれないという現実

老朽化している病院の多くが、救急や高齢者医療を担っていることが、さらに問題を深刻にしています。

番組では、「二次救急」「三次救急」といった、重症患者を受け入れる病院も築40年超の建物で運営されていると紹介されました。
つまり、自分や家族が救急搬送される病院も、すでに“限界の建物”かもしれないということ。これは、都市部・地方を問わず誰にとっても他人事ではありません。

なぜこれほど多い?築40年以上の病棟の数に驚愕

なぜこんなにも築40年以上の病院が多いのか?」その理由は、過去の医療政策と今の課題の積み重ねにあります。

昭和の医療拡充期に一気に建てられた病院

1950〜80年代にかけて大量に建てられた病院が、今まさに築40年以上を迎えています。

戦後の経済復興、国民皆保険制度、医療ニーズの急増などを背景に、病院は一気に増加しました。
厚労省のデータによれば、1955年に5119か所だった病院は、1985年には9608か所と約2倍に。
この頃に建てられた病棟が現在「築40年超」となり、日本の医療インフラ全体に“老朽化の波”が押し寄せている状況です。

都市部も地方も深刻…都道府県別の割合一覧

番組内では、都道府県別に築40年超の病棟の割合が示されていました。
驚くべきは、都市部でも30%前後、地方では40%を超える県もあるという事実です。

以下の表に、全47都道府県の割合をまとめました(※2023年7月時点の病床機能報告より)

都道府県割合(%)都道府県割合(%)都道府県割合(%)
北海道24.2青森40.7岩手36.6
宮城20.6秋田20.9山形22.2
福島39.3茨城24.8栃木21.6
群馬18.1埼玉28.6千葉27.9
東京29.7神奈川30.2新潟20.5
富山17.1石川26.6福井20.4
山梨31.1長野34.1岐阜19.4
静岡14.5愛知26.1三重21.7
滋賀26.7京都34.1大阪35.2
兵庫25.6奈良19.6和歌山33.3
鳥取26.5島根18.8岡山29.8
広島25.0山口30.6徳島22.8
香川26.7愛媛32.1高知32.6
福岡23.8佐賀17.8長崎32.1
熊本28.2大分18.5宮崎16.5
鹿児島23.9沖縄28.1

建て替えられない理由は、お金と土地

老朽化してるなら建て替えればいいのでは?」そんな素朴な疑問が、今回の番組で打ち砕かれました。

1㎡=46万円。建築費が想像以上だった

建築費の話を聞いて、正直びっくりしました。
2014年は1㎡あたり26万円。それが2024年には46万円…。10年で1.8倍って、ちょっと現実じゃないですよね。

私たちが普段通っている病院も、こうした費用に直面していて、建て替えたくても“資金面で不可能”な病院が全国にあるという事実。

土地がない。ビルの谷間で診療を続ける現実

都市部の病院では、もっと厳しい現実があります。

新しく建てようにも、そもそも建てるスペースがないんです。
番組で紹介されていた「吉祥寺南病院」も、築50年以上の病棟をなんとか使ってきたけれど、とうとう診療休止。
理由は、「土地が確保できない」「建築資材が高すぎる」から。

あのにぎやかな吉祥寺の街の中で、頼れる病院が消えてしまった…。
この喪失感は、東京だけの問題じゃない気がします。

吉祥寺南病院の閉鎖に感じた喪失感

“あの病院がなくなる”という現実は、想像以上に重たかったです。

番組で紹介された東京・武蔵野市の「吉祥寺南病院」は、まさに地域医療の要でした。
築50年以上の建物で、二次救急の対応や手術、入院など、24時間体制で地域を支えてきた病院です。

それが2024年10月、診療をすべて休止するという決断。
理由は、「建て替えができなかったから」。

救急医療の拠点が突然なくなるという衝撃

この病院、年間2000件もの救急搬送を受け入れていたそうです。
地元の人にとっては、まさに“いちばん身近な頼れる病院”。

インタビューで近くに住む80代の男性が、
「家族が救急搬送されたこともあって、頼りにしていた。休止と聞いて本当に困っている」
と話していたのが印象的でした。

他の病院に患者が集中してしまい、地域全体の負担も増しているとのこと。
1つの病院の閉鎖が、こんなにも大きな波紋を広げるとは思いませんでした。

医師の言葉が胸に刺さった

番組では、昨年9月まで院長を務めていた藤井医師のコメントも紹介されていました。

コメント

「水漏れがあったり、エレベーターが止まりかけたり…建物の限界が来ていました。
地域医療を守ってきたつもりですが、本当に悔しいし、申し訳ない気持ちです。」

その言葉には、現場で必死に踏ん張ってきた医師の無念と責任感が滲んでいました。
医療を提供する側も、利用する側も、同じくらいの喪失感を抱いている。
それを改めて痛感した瞬間でした。

地方でも苦しい現実…野村病院の奮闘

都市部だけの話じゃない。地方の病院も、同じように限界に近づいている。

番組では、東京都三鷹市にある「野村病院」の取り組みも紹介されていました。
ここは築58年になる二次救急病院で、年間2000件近い救急車を受け入れる地域医療の中核です。

ただ、建物は古く、院内では雨漏りが起きる場所もあり、数年前には7億円かけて修繕したそうです。
それでも、もう限界が近い。「建て替えなければいけない」という危機感が、現場からは強くにじんでいました。

高騰する人件費と経営の両立ができない

驚いたのは、スタッフ確保にかかる費用。
看護師などの人材確保には人材紹介会社を使っていて、その手数料だけで年間7000万円超。

さらに物価高も追い打ちをかけ、コロナ禍以降は医業利益が赤字に。
「直したいけど、直せない」「守りたいけど、守れない」――そんなジレンマが見えました。

病棟を建て替えたい。でも土地がない…

建て替えの難しさはここでも同じ。
今ある病棟を壊す前に、新しい病棟を建てなければ入院患者を移せない
だから「別の土地」がどうしても必要。でも、その土地が見つからない。

土地は高騰し続けていて、病院は周辺の用地を買い進めているものの、まだ十分とは言えないそうです。

病院だけではどうにもならない現実

最後に紹介された、野村病院の理事長・野村幸史さんの言葉がとても印象的でした。

コメント

「物価も人件費も上がり続けている。中小の民間病院だけではどうにもならない。
建て替えのためには“お金”と“土地”という2つの大きな壁があり、行政の支援が本当に必要なんです。」

現場の努力には限界がある。だからこそ、社会全体の支えが必要。
そう強く訴えかけられた気がしました。

希望もあった。公私連携で進める病院の未来

閉鎖や老朽化のニュースばかりで沈んだ気持ちになりかけていた中、少し明るい光も見えました。

番組後半で紹介されたのは、山形県米沢市の事例。
ここでは、市立病院と民間病院がタッグを組み、同じ敷地内で“隣り合わせに建て替える”という方法で難局を乗り越えたそうです。

費用を抑えて効率よく再構築した工夫

このケースでは、

  • 市立病院の建て替え費用:約162億円
  • 民間病院の建て替え費用:約87億円

それぞれが隣接して建設されたことで、電気や給食センターなどの設備を共有できるようになり、コストも大幅に削減できたといいます。

民間病院は市の所有地を借りる形で、土地取得のハードルをクリア
これが単独での建て替えが難しい中小病院には、大きなヒントになると感じました。

「機能分担」で未来の医療を見据える

この取り組みのもうひとつの特徴が、医療機能の再整理=分担です。

  • 市立病院:急性期医療(救急・手術など)
  • 民間病院:回復期医療(リハビリ・在宅支援など)

MRIやCTといった高額な医療機器は市立病院に集約。
民間病院はその機器を必要に応じて利用することで、無駄なく設備投資ができる仕組みも整えました。

「バラバラに頑張る」から「一緒に守る」へ

病院が単体で頑張るのではなく、自治体と連携しながら、役割を分担して支え合う形
こうしたモデルが広がれば、老朽化や人材不足という課題にも、より現実的に対応できる気がします。

「医療は社会のインフラ」そう思えば、行政や地域の協力があるのはごく自然なこと。
この米沢の事例には、全国で悩む病院にとっての希望が詰まっていると感じました。

老朽化する病院に、私たちができること

私たちに直接できることは少ないかもしれません。
でも、今、医療現場で何が起きているのか」を知ることは、確実に第一歩になります。

番組を通じて見えてきたのは、築40年を超える病院が、今も地域の救急や高齢者医療を支えているという現実。
そして、その現場は、人手不足・建築費の高騰・土地不足といった課題に直面しながら、限界まで踏ん張っているということです。

医療現場の努力だけでは、もう支えきれない部分も多くあります。
専門家も、「地域ごとに必要な医療機能を見直し、場合によっては統合・再編といった議論も必要」と指摘していました。

だからこそ、私たち一人ひとりが「地域医療に関心を持つ」ことが、未来の医療を守る力になる。
そう感じさせられる特集でした。