ブロック塀の解体費用と手順を分かりやすく解説！補助金を活用して賢く撤去

古くなったブロック塀の撤去を考えていませんか？

ブロック塀は時間の経過とともに劣化し、ひび割れや傾きが発生すると倒壊のリスクがあります。特に地震や台風などの自然災害時には、大きな事故につながる可能性があるため、早めの対処が重要です。

しかし、ブロック塀の解体には「自分で解体する方法」と「解体業者に依頼する方法」の2つの選択肢があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

この記事では、ブロック塀の解体費用の相場、解体手順、安全対策、業者依頼時のポイントまで詳しく解説します。

「自分で解体するべきか、業者に依頼するべきか迷っている」という方は、ぜひ最後までお読みください。

ブロック塀の解体・撤去を考えている方へ

ブロック塀のひび割れや傾きが気になっていませんか？

年月が経つと、ブロック塀は劣化し、地震や強風時に倒壊するリスクが高まります。万が一の事故を防ぐためにも、まずは撤去が必要な状態かを確認しておきましょう。

ここでは、ブロック塀の老朽化のサインや撤去の判断基準、所有者の確認方法について詳しく解説します。

ブロック塀の老朽化と解体の必要性

ブロック塀は、長年の風雨や地震の影響により劣化し、特にひび割れや傾きが見られる場合、倒壊のリスクが高まります。
倒壊すると、通行人や隣家に被害を及ぼす可能性があり、最悪の場合、損害賠償責任が生じることもあります。

2018年に発生した大阪北部地震では、老朽化したブロック塀の倒壊により、尊い命が失われる事故が発生しました。
このような事故を防ぐため、国土交通省はブロック塀等の安全確保対策を推進しています。

上記の基準を満たしていないブロック塀は、解体や改修が必要です。
また、自治体によっては、危険なブロック塀の撤去や改修に対する補助金制度を設けている場合があります。
お住まいの地域の制度を確認し、適切な対応を検討してください。

安全な生活環境を維持するため、定期的な点検と適切なメンテナンスを行い、必要に応じて専門家に相談することをお勧めします。

詳細な基準やチェックリストについては、以下の国土交通省の公式資料をご参照ください。
国土交通省：ブロック塀等の点検のチェックポイント

ヒビ割れ、傾き、倒壊リスク

以下のような症状が見られるブロック塀は、危険性が高いため速やかに点検・撤去を検討しましょう。

• ヒビ割れ：表面に細かいひびが入っている程度なら問題ありませんが、大きなひび割れが貫通している場合は要注意です。内部の鉄筋が腐食し、強度が著しく低下している可能性があります。
• 傾き：ブロック塀がまっすぐでなく、前後に傾いている場合は、基礎の沈下や構造の劣化が考えられます。放置すると、倒壊する危険性があります。
• ぐらつき：ブロック塀を手で押した際にグラグラと揺れる場合は、内部の接合が弱くなっており、倒壊の恐れがあります。
• 高さが高すぎる：建築基準法では、鉄筋コンクリート造のブロック塀の高さは2.2m以下と定められています。これを超える塀は違法であり、倒壊リスクも高まります。

確認ポイント	安全基準
高さ	2.2m以下（建築基準法）
厚さ	高さの1/10以上（例：高さ1.8mなら18cm以上）
控え壁	高さ1.2m以上の塀には3.4mごとに必要
鉄筋	縦横ともに80cm以内の間隔で配置

自宅か隣人か所有者を確認しよう

ブロック塀を撤去する前に、その塀が「自宅のもの」なのか「隣人のもの」なのかを確認しましょう。所有者によって撤去の進め方や費用負担が異なるため、事前の確認が重要です。

• 登記簿の確認：法務局で土地の登記情報を取得し、塀の位置を確認します。
• 境界線のチェック：塀がどちらの土地にあるかを測定し、境界を特定します。
• 隣人との話し合い：不明な場合は、隣人と相談しながら所有権を確認しましょう。

もし隣人と共有している塀であれば、撤去や改修の費用負担について合意を取る必要があります。トラブルを避けるために、事前に書面で合意を交わすことをおすすめします。

ブロック塀の解体にかかる費用

ブロック塀を解体する際に気になるのが費用の相場です。解体費用は、塀の大きさや構造、作業の難易度によって大きく変動します。また、処分費や人件費も加わるため、想像以上のコストがかかることもあります。

1㎡あたりの解体費用の相場や費用の内訳、さらに補助金制度を活用して費用を抑える方法について詳しく解説します。適正な価格で解体を進めるためのポイントを押さえておきましょう。

解体費用の相場

ブロック塀の解体費用は、塀の大きさや構造、鉄筋の有無によって大きく変動します。一般的な相場としては、10万円〜25万円が目安ですが、これはブロック塀全体の解体費用です。

1㎡あたりの単価で考えると、5,000円〜10,000円/㎡が相場となります。例えば、敷地面積15坪（約50㎡）なら4万円〜8万円、25坪（約80㎡）なら6.4万円〜12.8万円程度の費用がかかると考えられます。

解体費用の内訳（人件費、運搬費、処分費）

ブロック塀の解体費用は、単に作業費だけでなくさまざまな費用が含まれています。費用の内訳を把握しておくことで、見積もり時に何にどれくらい費用がかかるのかを理解しやすくなります。

費用項目	内容	相場
人件費	解体作業を行う職人の人件費。作業の難易度や人員数によって変動。	1人あたり15,000円〜20,000円/日
運搬費	解体したブロック塀の廃材を処分場へ運ぶための費用。	軽トラック1台あたり10,000円〜20,000円
廃材処分費	解体したブロックの処分費用。廃棄量が多いと費用が増加。	1,000円/個 または 10,000円/㎥
現場諸経費	工事にかかる保険料、機材損傷時の交換費、管理費など。	工事費用の10%〜15%

人件費

人件費は、ブロック塀の解体を行う作業員の人数と作業日数によって決まります。解体方法によって必要な人員も変わり、手作業で解体する場合は多くの人手が必要ですが、重機を使う場合は作業員の人数が減るため、その分費用も抑えられます。

運搬費

運搬費は、解体したブロック塀の廃材を処分場へ運ぶための費用です。運搬には軽トラックやダンプカーを使用し、トラックの大きさや処分場までの距離によって費用が変動します。

廃材処分費

ブロック塀を解体した後の廃材は「建築廃材」として処分しなければならず、一般ゴミや粗大ゴミとしては廃棄できません。そのため、専門の処分場へ運搬し、適切に処理する必要があります。

現場諸経費

現場諸経費とは、解体工事に直接かかわる費用以外の経費を指します。主な項目として、以下のようなものがあります。

• 工事現場の管理費
• 労務管理費（保険料・安全管理費）
• 機材の修理・交換費

現場諸経費は工事費全体の10%〜15%程度が相場です。ただし、業者ごとに違いがあるため、見積もりの際に細かく確認することが重要です。

これらの費用をしっかり把握することで、見積もりを取った際に適正価格を判断しやすくなります。次の項目では、補助金を活用して解体費用を抑える方法について詳しく解説します。

自治体の補助金を活用して費用を抑える

ブロック塀の解体費用は、自治体の補助金制度を活用することで負担を軽減できる可能性があります。特に、老朽化したブロック塀の撤去や耐震性の低い塀の解体には、補助金が適用されるケースが多いため、事前に確認しておきましょう。

ブロック塀の解体で補助金が受けられる条件

補助金の対象となるブロック塀の条件は、自治体によって異なりますが、一般的には以下の条件を満たしていることが求められます。

• 倒壊の危険があるブロック塀（ひび割れ・傾き・老朽化などが確認できる）
• 耐震性が不足しているブロック塀（建築基準法の高さ・厚さ基準を満たしていない）
• 通学路や歩道に面しているブロック塀（安全対策のために撤去が推奨されている）

これらの条件を満たしている場合、補助金の申請が可能です。ただし、自治体によっては補助金の対象が限られているため、事前に役所や自治体のホームページで確認しましょう。

地域別の補助金情報を知りたい方は「地域別おすすめ解体業者の紹介」も参考にしてみてください。

補助金の申請手続き

補助金を利用するためには、解体工事の前に申請を行う必要があります。申請手続きの一般的な流れは以下のとおりです。

1. 自治体の窓口またはホームページで補助金の詳細を確認
2. 必要書類（申請書・ブロック塀の写真・見積書など）を準備
3. 工事前に自治体へ申請し、審査を受ける
4. 自治体の許可が下りたら解体工事を実施
5. 工事完了後に報告書を提出し、補助金を受け取る

補助金は工事完了後に支給されるため、一時的に自己負担が必要となります。工事を進める前に、申請のタイミングや必要書類を確認し、スムーズに補助を受けられるよう準備しましょう。

補助金の支給額の目安

補助金の支給額は自治体によって異なりますが、一般的な目安は以下のとおりです。

補助対象	補助金の目安
ブロック塀の撤去費用	工事費の1/2（上限10万円〜20万円）
新しいフェンスや柵の設置費用	工事費の1/3（上限5万円〜15万円）

例えば、ブロック塀の解体費用が20万円かかった場合、補助金を利用すると最大で10万円の補助が受けられ、自己負担額を抑えることができます。

補助金制度を利用する際の注意点

• 自治体によって補助金の対象や支給額が異なるため、事前に確認が必要
• 補助金は工事前に申請が必要であり、着工後の申請は認められない
• 年度ごとに予算が決まっており、早めに申請しないと受付が終了することがある

自治体の補助金を活用すれば、ブロック塀の解体費用を抑えることができます。次の項目では、ブロック塀の解体を自分で行う方法について詳しく解説します。

自分でブロック塀を解体する方法

ブロック塀の解体は、業者に依頼するだけでなく、自分で行うことも可能です。道具を揃え、安全対策をしっかりと行えば、小規模な塀の解体はDIYでも対応できます。しかし、作業には危険が伴うため、事前に十分な準備をすることが重要です。

ここでは、解体前の準備・必要な工具・具体的な手順について詳しく解説します。

事前準備

ブロック塀を安全に解体するためには、適切な道具の準備と安全対策が不可欠です。特に、飛散する破片や粉じんによる事故を防ぐための保護具は必須です。

必要な工具と購入先

解体に必要な工具は、ホームセンターやオンラインショップで購入できます。以下の道具を揃えましょう。

道具	用途	価格の目安
ハンマー（大・小）	ブロックを叩いて割る	2,000円〜5,000円
タガネ	ブロックの目地に入れて割る	1,500円〜3,000円
電動ハンマードリル	ブロックの削り取り	10,000円〜30,000円
ディスクグラインダー	鉄筋を切断	5,000円〜15,000円
保護メガネ・手袋	飛散する破片から身を守る	2,000円〜4,000円
防塵マスク	粉じんの吸入を防ぐ	1,000円〜3,000円

電動工具を使う場合は、レンタルも可能です。ホームセンターやレンタルショップで1日数千円で借りられるため、使用頻度が低い場合はレンタルを検討するとよいでしょう。

安全対策

ブロック塀の解体は飛散する破片や粉じん、崩落のリスクがあるため、十分な安全対策を行いましょう。

• 保護メガネ・防塵マスクを着用し、飛散物や粉じんを防ぐ
• 長袖・長ズボン・手袋を着用し、ケガを防ぐ
• 作業前に周囲の確認を行い、障害物がないかチェック
• 近隣への配慮として、事前に挨拶をしておく

鉄筋入りのブロック塀は重量があるため、一気に崩すと危険です。慎重に作業を進めましょう。

解体手順

事前準備が整ったら、実際にブロック塀を解体していきます。以下の手順で進めましょう。

1. 上部から慎重に崩す

ブロック塀は一気に崩さず、上から順に解体していきます。
ハンマーとタガネを使い、目地に沿ってブロックを割ることで、きれいに取り除くことができます。

2. 鉄筋がある場合はディスクグラインダーを使用

ブロックを外していくと、中に鉄筋が入っている場合があります。鉄筋はディスクグラインダーでカットしながら作業を進めます。

3. 基礎部分の撤去

ブロック塀の基礎部分を撤去する場合、電動ハンマードリルを使用します。
基礎がコンクリートで固められている場合は、大きな力が必要となるため、無理せず専門業者に依頼することも検討しましょう。

自分で解体するリスク

自分でブロック塀を解体する場合、以下のようなリスクがあることを理解しておきましょう。

• ケガや事故のリスク（重いブロックの落下・飛散物の衝突）
• 騒音・粉じんによる近隣トラブル
• 作業が想像以上に時間がかかる（電動工具がないと大変）

次の項目では、業者に依頼する場合のポイントについて詳しく解説します。

業者に依頼する場合

ブロック塀の解体を業者に依頼する場合、どの業者に依頼すればよいのか、見積もりはどうやって確認すればよいのか など、事前に知っておくべきポイントがあります。
解体業者、工務店、土木業者 など、ブロック塀の解体を請け負う業者は複数ありますが、依頼先によって費用や作業の進め方が異なるため、慎重に選ぶ必要があります。

また、適正価格で安全に解体を進めるためには、複数の業者から見積もりを取り、価格やサービス内容を比較することが重要です。
ここでは、業者の選び方・見積もりのチェックポイント・依頼するメリットとデメリット について詳しく解説します。

業者の選び方

ブロック塀の解体を依頼できる業者には、主に 解体業者・工務店・土木業者 の3種類があります。それぞれの特徴を理解し、自分の目的に合った業者を選ぶことが大切です。

業者の種類	特徴	こんな人におすすめ
解体業者	解体工事を専門に行い、作業が早く、廃材処理の知識も豊富。	解体のみを依頼したい人、費用を抑えたい人。
工務店	解体後のリフォームや外構工事も対応できる。	解体後に新しいフェンスを設置したい人。
土木業者	大規模な外構工事が得意で、重機を使った解体も可能。	広範囲の解体や地盤整備が必要な人。

ブロック塀の解体だけなら「解体業者」、解体後にリフォームをするなら「工務店」、大規模な工事なら「土木業者」 がおすすめです。
また、「解体のみを依頼する場合」「解体後の施工も依頼する場合」 で業者選びが変わるため、事前に作業範囲を明確にしておくことが大切です。

見積もりのポイント

業者に依頼する際は、見積もりの内容をしっかり確認することが重要です。以下のポイントを押さえておきましょう。

• 総額だけでなく、内訳を確認する（人件費・処分費・運搬費など）
• 追加費用が発生しないか確認（「基礎撤去費」や「運搬費」が別途請求されるケースも）
• 複数の業者から見積もりを取る（相場を把握し、適正価格で依頼する）

一般的に、1㎡あたりの解体費用は5,000円〜10,000円ですが、業者によって価格差があるため、相見積もりを取ることが重要です。

業者依頼のメリット・デメリット

業者に依頼することで得られるメリットは多いですが、費用面でのデメリットもあります。業者に依頼するメリット・デメリットを整理しました。

メリット	デメリット
作業が早く、安全に解体できる	費用がかかる（1㎡あたり5,000円〜10,000円）
廃材処理を任せられる	業者によって価格差がある
近隣トラブルを回避しやすい	悪徳業者に注意が必要

自分で解体する場合のリスク（ケガ・時間・騒音）を考えると、安全性や手間の面で業者に依頼するメリットは大きい。

ただし、業者選びを間違えると、余計な費用が発生したり、解体後の処理が雑だったりすることもあるため、実績のある業者を選ぶことが重要 です。

次の項目では、解体後の処分方法 について詳しく解説します。

解体後の処分方法

ブロック塀を解体した後は、発生した廃材を適切に処分する必要があります。
ブロック塀の廃材は産業廃棄物に分類されるため、通常のゴミとして捨てることはできません。

不適切に処分すると法律違反となり、罰則の対象になるため、処分方法を正しく理解しておきましょう。
ここでは、廃材の処分方法・自治体のルール・業者に依頼する場合のポイントについて解説します。

廃材の処分方法と費用

解体後のブロック塀の処分方法には、自治体の処分場を利用する方法と業者に処分を依頼する方法の2つがあります。

自治体の処分場を利用する

多くの自治体では、コンクリートブロックなどの廃材を処分できる施設があります。
しかし、一般家庭から出る少量の廃材のみ受け付けているケースが多く、大量のブロック塀の処分には向いていません。

一般的な自治体の処分場では、以下のようなルールがあります。

• 事前に自治体へ申請が必要
• 個人が持ち込む場合、処分料は1kgあたり10円〜30円程度
• 大量の廃材は受け付けてもらえない場合がある

業者に依頼する

量が多い場合や、自分で運搬が難しい場合は解体業者や産業廃棄物処理業者に処分を依頼するのが一般的です。

業者に依頼する場合の費用の目安は以下の通りです。

処分方法	費用の目安
軽トラック1台分（約1㎥）	10,000円〜15,000円
2tダンプ1台分（約3㎥）	30,000円〜50,000円
1㎥あたりの処分費	10,000円〜15,000円

業者に依頼すれば、大量のブロック塀でもスムーズに処分可能ですが、自治体の処分場よりも費用は高くなります。

自治体のルールを確認する

自治体によって、ブロック塀の廃材処分のルールが異なるため、事前に確認することが大切です。

例えば、以下のような規定がある自治体もあります。

• 1回の持ち込みは100kgまで（それ以上は業者依頼）
• 自治体が指定する回収日でのみ受付
• 処分費用の補助制度がある（要申請）

「自治体で処分できるか」「どの程度の量まで持ち込み可能か」「費用はいくらか」 を事前に問い合わせておきましょう。

業者に依頼すれば手間がかからない

自治体で処分できない場合や、大量の廃材がある場合は解体業者に一括で処分を依頼するのが便利です。

業者に依頼すると、以下のようなメリットがあります。

• 解体後の廃材をまとめて回収してもらえる
• 運搬や手続きの手間がかからない
• 処分場のルールを気にする必要がない

費用はかかりますが、「手間をかけずに確実に処分したい場合」は業者依頼がベスト です。

次の項目では、解体後の選択肢（フェンス・生垣）について詳しく解説します。

解体後の処分方法

ブロック塀を解体した後は、発生した廃材を適切に処分する必要があります。
ブロック塀の廃材は産業廃棄物に分類されるため、通常のゴミとして捨てることはできません。

不適切に処分すると法律違反となり、罰則の対象になるため、処分方法を正しく理解しておきましょう。
ここでは、廃材の処分方法・自治体のルール・業者に依頼する場合のポイントについて解説します。

廃材の処分方法と費用

解体後のブロック塀の処分方法には、自治体の処分場を利用する方法と業者に処分を依頼する方法の2つがあります。

自治体の処分場を利用する

多くの自治体では、コンクリートブロックなどの廃材を処分できる施設があります。
しかし、一般家庭から出る少量の廃材のみ受け付けているケースが多く、大量のブロック塀の処分には向いていません。

一般的な自治体の処分場では、以下のようなルールがあります。

• 事前に自治体へ申請が必要
• 個人が持ち込む場合、処分料は1kgあたり10円〜30円程度
• 大量の廃材は受け付けてもらえない場合がある

業者に依頼する

量が多い場合や、自分で運搬が難しい場合は解体業者や産業廃棄物処理業者に処分を依頼するのが一般的です。

業者に依頼する場合の費用の目安は以下の通りです。

処分方法	費用の目安
軽トラック1台分（約1㎥）	10,000円〜15,000円
2tダンプ1台分（約3㎥）	30,000円〜50,000円
1㎥あたりの処分費	10,000円〜15,000円

業者に依頼すれば、大量のブロック塀でもスムーズに処分可能ですが、自治体の処分場よりも費用は高くなります。

自治体のルールを確認する

自治体によって、ブロック塀の廃材処分のルールが異なるため、事前に確認することが大切です。

例えば、以下のような規定がある自治体もあります。

• 1回の持ち込みは100kgまで（それ以上は業者依頼）
• 自治体が指定する回収日でのみ受付
• 処分費用の補助制度がある（要申請）

「自治体で処分できるか」「どの程度の量まで持ち込み可能か」「費用はいくらか」 を事前に問い合わせておきましょう。

業者に依頼すれば手間がかからない

自治体で処分できない場合や、大量の廃材がある場合は解体業者に一括で処分を依頼するのが便利です。

業者に依頼すると、以下のようなメリットがあります。

• 解体後の廃材をまとめて回収してもらえる
• 運搬や手続きの手間がかからない
• 処分場のルールを気にする必要がない

費用はかかりますが、「手間をかけずに確実に処分したい場合」は業者依頼がベスト です。

次の項目では、解体後の選択肢としてフェンス・生垣について詳しく解説します。

解体後の選択肢としてフェンスと生垣

ブロック塀を解体した後、新たな境界の仕切りをどうするかを考える必要があります。
一般的な選択肢としては、「フェンス」または「生垣」があり、それぞれ特徴が異なります。

フェンスは設置が簡単でメンテナンスが少なく、生垣は自然な見た目で目隠し効果が高いというメリットがあります。
どちらを選ぶかは、コスト・耐久性・デザイン・プライバシーを考慮して決めるとよいでしょう。

フェンスと生垣のメリット・デメリット

フェンスと生垣の違いを理解し、それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。

種類	メリット	デメリット
フェンス	・設置が簡単で工期が短い ・耐久性が高く、長持ちする ・目隠し効果が高い（高さを調整できる）	・設置費用がやや高め ・デザインによっては冷たい印象を与える
生垣	・自然の景観を楽しめる ・環境に優しく、遮音・防風効果も期待できる ・時間が経つほど美しくなる	・成長に時間がかかる ・定期的な剪定や管理が必要 ・害虫の発生リスクがある

設置費用の相場

フェンスと生垣では、設置にかかる費用も異なります。一般的な相場をまとめました。

種類	費用の目安（1mあたり）	特徴
フェンス	10,000円〜25,000円	素材やデザインによって費用が変動
生垣	5,000円〜15,000円	樹種や成長スピードにより費用が異なる

フェンスの方が初期費用は高めですが、メンテナンス費用を考えると長期的にはコストを抑えられることもあります。

一方、生垣は比較的安価に設置可能ですが、剪定や害虫対策などの維持管理費がかかります。

フェンスの種類と特徴

フェンスにはさまざまな種類があり、用途やデザインに応じて選択できます。代表的なフェンスの種類を紹介します。

フェンスの種類	特徴
アルミフェンス	軽量で耐久性が高く、メンテナンスがほぼ不要
木製フェンス	ナチュラルな雰囲気が魅力だが、定期的な防腐処理が必要
目隠しフェンス	プライバシーを重視する方向け。隙間のないデザインが特徴

生垣に適した植物

生垣を選ぶ場合、どの植物を使うかによって手入れの頻度や成長スピードが変わります。
一般的な生垣向けの植物と、その特徴をまとめました。

植物の種類	特徴
カイヅカイブキ	成長が早く、剪定しやすい
レッドロビン	葉の色が鮮やかで目隠し効果が高い
ツゲ	形を整えやすく、庭との相性が良い

フェンスと生垣のどちらを選ぶべきか？

最終的にフェンスと生垣のどちらを選ぶべきかは、以下のポイントを基準に決めるとよいでしょう。

• 手軽に設置し、メンテナンスを減らしたい → フェンス
• 自然な景観を楽しみたい → 生垣
• 費用を抑えたい → 生垣
• プライバシーを重視したい → 目隠しフェンス

「初期費用＋メンテナンスの手間＋デザイン性」を総合的に判断し、自分のライフスタイルに合ったものを選びましょう。

次の項目では、ブロック塀の解体を総合的に判断するポイントについて解説します。

ブロック塀の解体を検討する際のポイント

ブロック塀の解体は、安全性・コスト・解体後の活用を考慮しながら進めることが重要です。
解体を決める前に、「本当に解体が必要か」「解体方法はどうするか」「解体後の活用はどうするか」 を整理しておきましょう。

解体するべきかどうかの判断基準

ブロック塀が老朽化や安全性の問題を抱えている場合は、早めの解体を検討しましょう。
以下のチェックリストに当てはまる場合は、解体を前向きに考える必要があります。

• ひび割れや傾きがある（耐震性に不安がある）
• 築15年以上経過している（劣化が進んでいる可能性）
• 控え壁がない（建築基準法に適合していない）
• 通学路や歩道に面している（倒壊のリスクがある）

自分で解体するか、業者に依頼するか

ブロック塀の解体方法は、DIYで行うか、業者に依頼するかの2つに分かれます。
それぞれのメリット・デメリットを比較し、状況に応じて選びましょう。

方法	メリット	デメリット
自分で解体	・費用を抑えられる ・自分のペースで作業できる	・体力と時間が必要 ・粉じんや騒音で近隣トラブルの可能性
業者に依頼	・短期間で安全に解体できる ・廃材処分を任せられる	・費用がかかる（1㎡あたり5,000円〜10,000円） ・業者選びが重要

費用を抑えたいならDIY、安全・スピードを重視するなら業者依頼が最適です。

解体費用・処分・新設までを見据えて計画を立てる

ブロック塀を解体した後は、処分方法や新たな境界の仕切りについても考えておく必要があります。

• 解体費用の相場を把握する（1㎡あたり5,000円〜10,000円）
• 自治体の補助金を活用する（補助制度の確認）
• 廃材処分の方法を決める（自治体の処分場 or 業者依頼）
• 解体後の仕切りを選ぶ（フェンス or 生垣）

事前に計画を立てておくことで、スムーズに解体を進めることができます。

安全かつ適正な方法で解体を進めよう

ブロック塀の解体は、安全性やコストを考慮しながら慎重に進める必要があります。
解体方法や業者選び、解体後の活用までをしっかり計画し、適正な方法で進めましょう。

「解体するべきか？」「どの方法がベストか？」 迷った場合は、まず専門業者に相談するのも一つの方法です。
補助金の活用や、適正な業者選びをすることで、費用を抑えながら安全に解体を進められます。